外壁塗装をどこに依頼するのか?
外壁の傷み具合、数ある塗料からどれを選んだらいいのか?
依頼する私たちには、わからないことが多くあります。
でも、そんな時に安易に頼ってはいけないのは、ハウスメーカーです。
大手ブランドであれば、名前だけでも信頼できるかもしれませんが、そこには私たちには知らなかった事実があります。
■目次
ハウスメーカーは、直接塗装をしません
ハウスメーカーには、塗装を行う部門がありません。
では、依頼した塗装工事は、誰が作業するのでしょうか?
実は、ハウスメーカーが請け負った外壁塗装の仕事は、下請けと呼ばれる業者が担当をしています。
そして、ハウスメーカーのことを元請けといいます。
元請けは、塗装を発注するお客様との契約です。
その元請けから仕事を引き受け、塗装工事をするのが下請けです。
さらに、下請けから仕事が引き受ける孫請けもいます。
このように、元請けのハウスメーカーが契約した仕事は、別の会社へと流れていきます。
ハウスメーカーに依頼するメリットとして「保証がある」とされています。
依頼主からの目線でみると、よく知らない下請け業者が塗装工事をすると知ったら、依頼することに疑問を感じてしまいます。
中間マージンは全ての元凶
ハウスメーカーを元請けとするピラミッドのような関係は、建築業界ではめずらしいことではありません。塗装以外でもあります。
この関係には、中間マージンと呼ばれるものが存在します。
中間マージンとは、いわゆる仲介手数料です。
ハウスメーカー(元請け)が塗装会社(下請け)にさらには孫請けに仕事を依頼することで発生するものです。
中間マージンで高くなる外壁塗装
外壁塗装の見積りを見比べるとわかりますが、ハウスメーカーの見積り金額が高いことに気づきます。
なぜ高いのか?高くしているのは、中間マージンです。
ハウスメーカーの提示する塗装工事代の内訳は、以下の通りです。
塗装工事代 = 元請けの利益 + 下受けの利益 + 塗装にかかる費用
純粋な費用に利益が上乗せになっています。
中間マージンの割合は、塗装工事代の約30%です。
これは、元請け、下請け(孫請けがいる場合)それぞれに約30%です。塗装工事に関わる業者が増えれば中間マージンも増えていきます。
これ、依頼する側には不必要ですよね。
お金がもったいないですよね。
でも残念ながら、ハウスメーカーに依頼する場合には必ず中間マージンが発生することは、忘れないでください。
そして負の連鎖は続きます。
不要な中間マージンがあることで、実はトラブルを招いているのです。
手抜き工事を誘発している
手抜き工事は、外壁塗装工事にも多いトラブル1つです。
手抜き工事が起こる原因は、依頼主が素人で気づかないことを逆手に行われますが、これを誘発しているのは中間マージンなのです。
中間マージンの仕組みは、先にも説明したように元請けなど塗装工事に関わる業者に発生します。でも、実際に塗装工事を行う業者の利益に中間マージンはありません。中間マージンを抜いた金額で塗装工事を行います。
ここで塗装工事をする下請けに、2つの問題があります。
受け取る塗装工事代が少ない
ハウスメーカーは、1件でも多く塗装工事の契約を取りたいものです。塗装はしませんが、件数がそのまま実績となり、さらに知名度が上がります。
1件でも多く契約を取るために、ハウスメーカーができることは塗装工事代を安くすることです。
相談にみえるお客様も、他社にも見積り依頼をしているので塗装工事代の価格が高ければ、依頼はしません。
つまり、実際に塗装工事しないハウスメーカーは、どこまで値引きしてもいいのかわらないまま、契約を取るために安くします。
契約を取るためだけに塗装工事代を安くして、中間マージンも取ると、業者が受け取る塗装工事代は少なくなっていきます。
受け取る塗装工事代が少ないと利益はもちろんですが、契約内容と金額が合わないこともあります。
そこで、手抜き工事や塗料の一度塗りなどで、請負業者はコスト削減し、質の悪い外壁塗装工事を行い、あなたの家に影響してしまいます。
契約した塗料が使われない
ハウスメーカーと打ち合わせをして契約となれば、安心して塗装工事が行われると思います。誰も手抜き工事が行われるなんて思いません。
でも実際には、手抜き工事が横行しています。
この原因を生み出しているのも、中間マージンなのです。
外壁塗装の工事では、塗装以外にも下処理と呼ばれる作業もあります。
受け取る塗装工事代が安いことで、これら全ての作業で手抜き工事がされていることが考えられます。
・指定された塗料が使用されていない
・十分な塗り重ねがされていない(基本は2回)
※3回以上がおすすめです。
・サビ取りなど汚れが取れていない
こうした手抜き工事は、素人では気づけませんし、わかったとしても数年後という可能性があります。
塗料と塗装工事に採算が合わない、少しでも利益を得たい、こんな状況から手抜き工事が行われます。
損をするのは依頼主だけな理由
中間マージンが発生することを知らないのは、依頼主だけです。
ハウスメーカーも下請け業者も、その関係性がはっきりしているので塗装工事代から自分たちの利益を考えています。
高額の塗装工事費用を契約して、損をするのは依頼主だけです。
納得がいきませんね。
トラブル解決が遅い
ハウスメーカーが契約を取り、下請け業者が塗装工事をする。この関係性で困ることは、トラブルが起きた時です。
対応するのは誰?ということです。
例えば、外壁塗装でよくある「色が違う」というトラブルがあります。
色が違うと思って、まずは実際に塗装工事をした下請け業者に連絡してみると、「元請けであるハウスメーカーに連絡してください。」と言われることがほとんどです。
言われた通りハウスメーカーに連絡すると、「それは、こちらではわからないです。」などと言われます。
どちらも同じように責任逃れをするケースがほとんです。
仮に事実関係を確認すると言われても、双方が一方通行な言動では解決に時間がかかります。
これでは、依頼主の方が諦めてしまいます。
高額な費用にトラブルが多く、責任の所在がわかりづらく、時間が掛かる・・・
メリット以上にデメリットがあっては、ハウスメーカーに依頼することは避けたくなりますね。
中間マージンのない直請けの塗装会社に依頼すること
無駄なお金とトラブルを未然に防ぐためには、ハウスメーカーではなく、一社で全てを請け負う塗装会社に依頼をすることをオススメします。
一社で全てを請け負うとは、
現地調査や見積りから塗装工事まで全ての作業に、別の業者を挟まないことをいいます。
つまり中間マージンが発生することはありません。
中間マージンが発生しないことで、依頼主にもメリットがあります。
・適正な価格で塗装を依頼することができる
・中間マージンによるトラブルがなくなる
・万が一のトラブルにも丁寧に対応する
・質の高い塗り替えが可能
別の業者を挟まないことで、より責任をもって塗装工事を行い、丁寧な対応を心がけます。
外壁塗装を行う塗装会社は、数多くあります。そんな中から失敗しない塗装会社を選ぶ方法があります。
・自分の希望を考え、まとめる
・最低3社に見積り依頼をする
・ホームページを見て、信頼できる塗装会社を選ぶ
・各種塗料について知る
・塗装工事代の相場を知る
塗装会社にお任せでは、一社で塗装工事をする業者であっても納得のいく外壁塗装をすることはできません。
依頼する側も情報を収集して、契約することでより良い外壁塗装になることは間違いありません。
信頼できる塗装会社を見つける
依頼主から見るハウスメーカーは、新築を建ててくれた恩もあります。
「お世話になったから・・・」とハウスメーカーに依頼を考えることもあるでしょう。
それでも、信頼できる塗装会社を見つけることをオススメします。
ホームページには、過去の施工例やお客様の声を掲載している塗装会社もあります。スタッフの顔もわかります。
中間マージンが発生することで招く手抜き工事は、悪徳業者に依頼することに似ています。無駄金にならないように、正しい情報を頼りに満足する外壁塗装にしてください。
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