外壁塗装に関するトラブルは、あとを絶ちません。
毎年、件数が増えており大変なケースは、裁判になることもあります。
悪徳業者・手抜き工事が多いのは、3つの理由があります。
・素人にわかりにくい
・利益優先主義
・欠陥がわかるまでに年数がかかる
明らかな違いは、誰にでもわかりますが、塗料や施工などは見えない部分が多いこと、施行中の内容はわからないこと、悪徳業者・手抜き工事はこの「わからない」を上手く利用しています。
今回は、トラブルとなるケースを知って、対策ができるように、その方法をご紹介します。
■目次
塗装工事中または完成直後にあるトラブル
この期間によくあるトラブルです。
塗料の色
塗装以外の作業
請求・支払い
近隣
主にこの4つについてのトラブルが多く報告されています。
それぞれに確認していきましょう。
もっとも多いトラブルは色が違う
塗料の性質はもちろん大切ですが、人の目に触れるので美観には十分に配慮したいところです。
仕上がってからの塗り直しは、指定した塗料を使っていれば、追加料金を支払ってお願いするしかありません。
これは、双方に避けたいところです。
打ち合わせの段階で、塗装の色を決めるために登場するのは、「色見本台帳」です。
たくさんの色があり目移りしてしまいます。でも、ここだけで色を決めてしまってはいけません。
よくあるトラブル事例と原因
・台帳の余白が白いので印象が違う
周りが白いことで、通常より色が濃く見えている可能性があります。
・屋内で見る色は違う
室内の照明によって、色の見え方は違います。
色はその状況によって、見え方が違うので注意が必要です。
色違いを防ぐ3つの方法
優良の塗装会社は、色によるトラブルは心得ています。依頼主が慎重になる気持ちも理解してくれています。
可能なかぎり、下記のことをお願いしてみましょう。
・色のシミュレーションを行う
パソコンにて自宅の画像と色を選んだら、シミュレーションすることができます。ほとんどの業者で可能です。塗装後のイメージを確認しておくといいですね。
・屋外で色見本を見る
実際の場所で、色見本を見ましょう。どうしても家屋だけに集中してしまいがちです。周辺の建物との違和感はないのか?さらには、天候による違いを確認されてもいいです。
・試し塗りをする
それでもやっぱり実際に塗ってみないと・・・と思われる方は、目立たないところで試し塗りをお願いしてみましょう。
この他にも、色見本は大きなサイズで用意している会社もあります。こちらも見る価値があります。
もし、この段階で嫌な顔をしてすぐに施工を促す会社であったら、悪徳業者の可能性もあります。
ここでも業者を見極めるポイントになります。
まだまだ続く外壁塗装の塗装に関するトラブル事例
色が違うこと以外にも、塗装に関するトラブルはあります。
契約した塗料と違う塗料を使用していた
見積や契約時に決めた塗料を使用することが当たり前なのに、なぜかランク下の塗料を使用されていたという事例があります。これは、業者が利益を得るためと考えられます。
しかも、素人である依頼主は、気づかずに過ぎていくことがあります。仮に気づいても、故意であるのか誤ってしまったのかを証明することが難しいので、泣き寝入りするケースも少なくありません。
この他にも、こうしたトラブルがあります。
・わざと細部を塗り忘れて、追加料金をもらう
・周辺に飛散させてしまう
見積りの時点で、これらに関する確認をしておきましょう。
トラブルを防ぐ方法
このトラブルを防ぐためには、目視するまたは、毎日のように作業内容を報告してくれる塗装会社を選ぶことがポイントになります。
塗装以外のトラブル事例
ただ外壁に色を塗るだけが、塗装ではありません。
塗装までに下処理とされる工程があります。ここでも、トラブルとなるケースがあります。
塗装工程スケジュールが進まない
契約が決まれば、いよいよ作業開始です。
工程スケジュールに沿って行われるはずが、なぜか工程スケジュール通りに作業が進まず、どんどん遅れていくことがあります。
とくに説明がなかったり、「材料が揃わない」など、聞いても不安が増すばかりです。
工程スケジュールが遅れる理由として天候不良が考えられます。
乾燥が必要な作業もあるので、仕方ありません。
でも、天候以外に作業が遅れることは、塗装会社の怠慢ともいえます。
トラブルを防ぐ方法
依頼主にも予定がありますから、こんな時には現場の責任者または、塗装会社の担当者と話し合いの場を設けましょう。
現状を聞いた上で、どうしても納得がいかない場合は、専門家に相談することをオススメします。
物品の破損や塗料の飛散によるトラブル
足場から塗装完了までに思わぬトラブルが発生することがあります。
・足場の組み立て・撤去によるカーポートの破損
・高圧洗浄にて、室内が濡れる
・路上や周辺に塗料が飛散
工事中のトラブルは、いつまもで心に残ります。これらも未然に防ぎたいことです。
トラブルを防ぐ方法
まずは、自分でできる対策です。
・大事な物品は、事前に移動させる(動かない物は業者に伝えておく)
・窓は必ず施錠する
自分で守ることも必要です。伝えたことも記録しておきましょう。
それでも上記のようなことが起きたり、見つけた場合は、速やかに塗装会社に報告をしましょう。ほとんどの塗装会社では、こうしたトラブルに備えて保険に入っています。
お金に関するトラブル事例
悪徳業者であるほど請求金額・支払い方法など、言葉たくみにお金が入るように話してきます。
無駄なお金を支払わなくてもいいように、トラブル事例を見ながら、未然に防ぐ方法と対策を覚えておきましょう。
高額・追加請求される
悪徳業者は、言葉たくみに低価格で提案していた金額に、上乗せをしてきます。
・施工を始めて、必要な作業がわかった
・この作業をしないと、次の作業ができない
・わざと塗り忘れて、追加請求する
このように、依頼主が「了承するしかない状況」を作り上げて話をしてきます。
高額請求・追加請求のトラブルを防ぐ方法
まず、知って欲しいことは、外壁塗装にかかる料金の相場が決まっているということ。
極端に金額が高いことも安いこともありません。さらには、大幅な値引きを提示してくることもありません。
見積りの段階で気づけるように、各社(3社ほど)へ見積りを依頼して、比較してみましょう。もちろん、違いがわかるように適正とされる料金を知っておくことが必要です。
見積りをもらったら、こちらも塗装会社に確認しましょう。
施工が始まってから追加請求についてや
見積り以外にかかる費用について
事前に対策することで防ぐことができます。
話を進めていく中で、「おかしいな」と思うことがあれば塗装会社に確認するようにしておきましょう。
前払いを要求してくる
基本的に外壁塗装は、施工完了後に請求され支払いをします。
しかし、業者の中には「前払いまたは、一部入金」をお願いしてくることがあります。
決して、先に支払いを済ませることは悪いことではありません。
問題は、きちんと作業を行ってくれるのかが問題なのです。
・工事が始まらない(または途中で止まっている)
・塗装会社と連絡が取れない
こうしたトラブルも後が立ちません。
お支払い後、連絡が取れないトラブルを防ぐ方法
可能な限り、支払いは工事が完了後にしてください。
急かしたり、強要される時には、いったん話を止めることをオススメします。周りの方や専門家に相談してみましょう。
信頼できる優良な塗装会社を探しましょう。
近隣とのトラブル事例
作業を行うことで、何かしらご迷惑をかけることがあります。
今後の生活にも影響するので、近隣とはトラブルを起こしたくはありません。
騒音・異臭・飛散
近隣からのトラブルとして多いのは、「騒音・異臭・飛散」です。
騒音が発生する作業
・足場の組み立てと撤去
・高圧洗浄
異臭は、使用する塗料によります。
飛散する作業
・高圧洗浄
・塗装
他には、路上駐車・物損などもあります。
騒音・異臭・塗料の飛散トラブルを防ぐ方法
塗装工事が始まる前に、近隣にはご挨拶に伺いましょう。挨拶まわりは塗装会社が行いますが、依頼主から直接挨拶がないことを良く思わない人もいます。
・工事期間の日程
・塗料による異臭のお詫び
・塗料の飛散防止
先に伝えることで、先方にも心構えができます。「少しの間なら・・・」と工事に対して理解してくれます。
十分に注意していても、苦情が出た時には速やかに塗装会社に連絡を取ってください。対処方法を話し合いましょう。
塗装数年後にあるトラブル事例
外壁塗装の手抜き工事は、すぐにはわかりません。
工事終了から1年も経たないうちに外壁に不具合がでてきます。
外壁塗装は、一度行えば使用する塗料や環境によりますが、耐用年数は約10年です。
外壁に現れる不具合
実際に見られる不具合です。
・塗装が剥がれた
・色があせてきた
・塗装が浮いてきた
・すぐにサビてきた
考えられる原因は、下処理の甘さ
・塗料の一度塗り※基本は二度塗りです。最低でも塗料の二度塗りをおすすめします。
・下塗りに十分な塗料が使用されていない
・洗浄後の乾燥期間が足りなかった
・塗装面のサビ取りができていない
見えない部分であること、素人は気付かないからと手抜きをする塗装会社もいます。
外壁塗装の数年後にトラブルに合わないための方法
外壁に不具合を見つけたら、塗装会社に連絡しましょう。保証期間ないであれば対応も可能です。
塗装工事が始まった後も、現場に入り塗装会社や職人たちと話をしたり、説明を聞きましょう。仕事で忙しく、現場に行けないという人は、毎日の作業の報告を受けたり、確認しておきたい作業の時は、写真撮影してもらうことをお願いしましょう。
優良の塗装会社はトラブルにならない
トラブルに巻き込まれないためには、やはり「優良の塗装会社を選ぶこと」です。
こうしたトラブルは過去に経験をしています。経験したことを真摯に受け止め、業務改善を続けており、すでに対応できるだけのマニュアルができています。
塗装工事の技術や知識があることはもちろんですが、依頼主側の意見に耳を傾け、不安を解消することができて、優良と評価が得られます。
塗装会社の情報は、インターネットで簡単に調べることができます。ホームページの内容を把握して、自分に合う塗装会社を探してください。
それでも不安なら記録を残す
優良の塗装会社を選んでも、まだ不安が残るという方には、記録を残すことをオススメします。
契約書の控えはもちろん、作業について質問したこと、誰に聞いたのか、作業内容の写真など、これらを残しておくことでトラブルになった場合の証拠になります。
それでもご注意ください。
塗装会社との関係が悪くならないようにしてください。
やりすぎも禁物です。
相談先のご紹介
もし、外壁塗装でトラブルになってしまった場合は、どこに相談したらよいのか?
相談先をご紹介します。
クーリングオフ
契約そのものを解除したい場合にはクーリングオフを利用することができます。
注意することは、有効期間です。
契約日を1日目とした8日以内です。
この有効期間を過ぎてしまうと、クーリングオフの手続きはできません。
十分に注意して、利用してください。
消費者センター
地域で起こったトラブルについて相談できる機関です。
塗装に関するトラブルも専門家に相談できるので、きちんと説明できるように準備しておきましょう。
弁護士
できたら、当事者同士で話し合い、和解ができたらいいのですが、裁判になることもあります。
近隣とのトラブル
塗装会社とのトラブル
保証についてのトラブル
こうした場合は、弁護士に相談して先方との交渉をお願いすることもできます。
まとめ
塗装工事に関するトラブルについてまとめてみました。
トラブルが年々増えているのは、「素人だから、手抜き工事をしてもわからない」という考えがまだまだ塗装会社にあり、いつ巻き込まれてもおかしくない状況が続いているからです。
そんな中で、トラブルに巻き込まれず、自分の家屋を守るために、外壁塗装に必要なことを把握しておきましょう。
そして、わからにことはとことん質問して確認しておきましょう。
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